世の中の看護師は何回くらい転職しているのか?ちょっと気になりますよね。転職回数が多いと面接で不利になりそう。でも、看護師は転職しやすいため、転職回数が多い看護師さんもたくさんいます。この記事では、実際看護師さんが何回くらい転職しているのかデータを集めてみました。転職活動の参考にしていただけたら嬉しいです!
年代別の転職経験有無
まず、日本看護協会が調べた「2021年 看護職員実態調査」によると転職経験の有無や転職回数は以下のとおりです。ちなみに、ウィルナースで実施したアンケートは20〜30代の回答が多かったこともあり平均は「2.02回」という結果となりました。
年代 | 転職経験なし | 転職経験なし |
---|---|---|
20代 | 81.6% | 18.4% |
30代 | 46.5% | 53.5% |
40代 | 61.6% | 38.4% |
50代 | 67.3 | 32.7 |
引用:日本看護協会調査研究報告シリーズ
https://www.nurse.or.jp/home/publication/research/index.html
日本看護協会の調査では20代の転職経験者は思っていたよりも少なく18.4%となりました。転職情報サイトによっては、転職させようと煽るため「ほとんどの看護師が転職経験あり」という表現をしているところもありますが、実際20代で転職経験のある人は少数派ということですね。それでも6人に1人は転職していると考えると…少なくありません。
30代になると53.5%となり、半数の方が転職経験あることになります。わたくし個人の経験からも合っているように思います。これは他の業種に比べても多い数値です。やはり、結婚や出産などライフステージの変化を経ても、再就職しやすい看護師という職種の特徴かもしれません。また、残り半数は30代になっても最初に勤めた病院・クリニックを辞めていないということですから「よい職場」というのは存在するんだなと明るい気持ちになれます。
年代別の転職経験回数
では、転職回数はどのようなデータになっているのでしょうか。こちらも日本看護協会が調査したデータをチェックしてみます。
年代 | 0回 | 1〜2回 | 3〜4回 | 5〜6回 | 7回以上 |
---|---|---|---|---|---|
20代 | 81.57% | 15.12% | 0.18 | 0.18% | 0% |
30代 | 53.54% | 29.51% | 14.92% | 1.69% | 0.34% |
40代 | 38.40% | 29.09% | 23.34% | 6.84% | 2.33% |
50代 | 32.73% | 25.20% | 25.29% | 11.70% | 5.08% |
引用:日本看護協会調査研究報告シリーズ
https://www.nurse.or.jp/home/publication/research/index.html
さすがに20代では3回以上転職経験のある人は0.36%と極めて稀でした。30代になると3回以上の転職経験者が16.95%、40代では32.51%、50代では42.07%となり、経験やスキルがあれば、平均を上回る転職回数でも転職成功していることがデータからも分かります。
転職回数が多いと書類選考や面接で不利になる?
採用する側も転職の多い業界だということは理解していますが、あまりにも転職回数が多いと「すぐに辞めてしまいのでは?」「すぐに不満を溜めてしまうのでは?」とマイナスポイントとなります。転職回数が多い場合、履歴書や職務経歴書の書き方や面接での伝え方など、マイナスイメージを挽回するためのポイントがあります。エージェント型の求人サイトを活用して、転職アドバイザーに相談しながら対策するのがおすすめです。
不利にならない転職回数の目安
データから転職平均回数を分析すると、各年代これくらいの転職回数であれば書類選考や面接などで大きく影響することはないでしょう。たとえば採用に関わる看護師長のような、40代以上の転職回数は3回以上が30%以上(3人に1人)となっていますから、平均程度の転職回数は許容してくれる可能性は高いです。もちろん、転職成功するには個人の経験やスキル、転職理由などによって異なりますので、あくまでも「目安」としてご参考くださいませ。
年代 | 影響が少ない | 影響がある |
---|---|---|
20代 | 1回 | 2回以上 |
30代 | 1〜3回 | 4回以上 |
40代 | 1〜4回 | 5回以上 |
50代 | 転職回数は関係ない? |
採用面接で挽回するには
転職理由をポジティブに
ネガティブな表現や責任転嫁は避けて、採用側が納得するようなポジティブな言葉に置き換えて伝えるようにしましょう。たとえば、激務すぎて辞めたのであれば「経験を活かせる職場にステップアップしたかった」、職場の人間関係がこじれて辞めたのならば「体調不良により残念ながら退職した」など、伝え方の工夫で面接官への印象は大きく変わるものです。また、転職理由が結婚・出産・育児・介護など家庭の事情であれば、きちんと伝えれば納得してもらえることが多いです。
反省して自信の改善点を伝える
転職回数が増えてしまったことは仕方ありません。しかし、嘘をつくことはおすすめできません。履歴書を詐称しても法律上は問題ありませんが、転職後にバレると最悪解雇されるケースもあります。今までのことはしっかりと自信にも責任があると受け止めて、これからは改善していきたいと伝えてみましょう。